【前書き】
うむぅ…何ともこのページの主旨に沿いまくった易問(爆)
まあ単純に「アミノ酸・タンパク質の検出反応」は出なくとも、
「硫黄を含む」とか「ベンゼン環を含む」とかなら出てるだろう(確証なし)
というわけで、そんな特殊なアミノ酸・タンパク質の検出反応を含め、いろいろ紹介しませう(爆)
【問題1】何の制約もなく単に「アミノ酸・タンパク質検出反応」を書け。
【解答1】ニンヒドリン反応
(意外性:★ 危険性:★)
ご存知ニンヒドリン反応。
化学選択の受験生なら誰でも知っている。
だからこんな問題はそうそうお目にかかれないと思うのではあるが…(^^;;
使う試薬はもちろんニンヒドリン。
しかも使い方はただ入れて温めるだけ(爆)
この辺の覚えやすさ(てかまんまだし)もあって、まあ知らぬ者なしといったところだろう。
ちなみに生成する紫色の化合物はルーヘマン紫。
組織名ではジケトインダニリデンアミノジケトインダン、
またはジケトヒドリンジリデンジケトヒドリンダミンというらしい(爆)
プロリンなどのイミノ酸では反応が途中までしか進まず、黄色に呈色する。
【解答2】ビウレット反応
(意外性:★ 危険性:★★★)
こちらも有名なビウレット反応。
滴定用の器具ビュレットとは関係なし。全くなし。
ビウレットという化合物が同様の反応を示すことによる。
検出の方法はこれもよく知られている通り。
水酸化ナトリウム水溶液を加えた試料溶液に硫酸銅(II)水溶液を加え、
赤紫色を示したらタンパク質が存在。
機構は、ペプチド結合のN-HのHが塩基により引き抜かれ、そのNが銅イオンに配位するというもの。
ただ、これはニンヒドリン反応と違い、ただのアミノ酸では呈色しない。
(ということになっているだけで、実際にやってみるとアミノ酸でも別の錯体形成で呈色が起こる)
一応高校では「トリペプチド以上のペプチドが呈色」とされている。
したがって「アミノ酸の検出反応を書け」だとビウレット反応は使えないので、注意。
【解答3】アプデルハルデン反応
(意外性:★★★★ 危険性:★★)
アプデルハルデン反応?なんだそりゃ?と思うであろう。
しかし、実はこれはニンヒドリン反応の別名である( ̄ー ̄)
よって!書いても全然問題ナッシング!(死語)
のはずではあるが、一応採点者が知らなかったときのことを考えて危険度2(爆)
【問題2】ベンゼン環を持つアミノ酸・タンパク質の検出法を書け。
【解答1】キサントプロテイン反応
(意外性:★ 危険性:★)
まあ、何と言ってもまずはこれだろう。
ニンヒドリン、ビウレットと並んで高校3大タンパク質検出反応(?)の1つ。
方法は試料に濃硝酸を加えて加熱で黄色呈色、アンモニア水でアルカリ性にして橙色呈色。
呈色するのは芳香環を持つアミノ酸(チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン)の
芳香環がニトロ化されるためである。
アルカリ性で色が変わるのは構造が変化するため。
特にチロシンの呈色が強い。
ちなみにこの反応は人体に対しても容赦なく起こる。
濃硝酸を手などに付けると黄色くなる。
が、そんなことを気にする前にとりあえず手を洗わないと危険(笑)
さて、問題をちょっと改題。
今度はただのベンゼン環ではなく…
【問題2・改】フェノール性ヒドロキシル基を持つアミノ酸・タンパク質の検出法を書け。
【解答2】ミロン反応
(意外性:★★★ 危険性:★★)
フェノール性ヒドロキシル基を持つアミノ酸・タンパク質、要はチロシンの検出反応である。
ミロン試薬(水銀に2倍容の発煙硝酸を加えて加熱溶解させたものの上澄みを水で薄めたもの)を
チロシン(またはそれを含むタンパク質)を含む試料に加えると、
はじめ白濁し、加熱すると赤褐色となる。
水銀を使う反応なのでどうなのかなと思う部分もあるが、一応覚えておいて損はないはず…
【問題3】硫黄を含むアミノ酸・タンパク質の検出法を書け。
たぶん入試に一番出るのがこれじゃないかなぁ…
【解答1】酢酸鉛を使う方法(名前あるの?)
(意外性:★ 危険性:★)
最もよく知られた硫黄検出反応。
試料溶液に固体水酸化ナトリウム(または金属ナトリウム)を加えて加熱し、
中和した後酢酸鉛水溶液を加えると硫化鉛の黒色沈殿を生じる。
ただし、メチオニンのSは脱離しにくいため、実質システインの検出反応である。
【解答2】ニトロプルシド反応
(意外性:★★★★ 危険性:★★)
試料溶液を水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ性にし、
ニトロプルシドナトリウムNa2[Fe(CN)5(NO)]を加え、
その後酸性にすると、錯体形成により赤色を呈する反応。
上の反応と違い、こちらはメチオニンの方が反応性が高い。
おまけ・ニトロプルシドナトリウムの実験室での作り方
まあ、試薬として売ってるのでそれでいいんですが、
ちょっとした実験としてやってみてはいかが。
ヘキサシアノ鉄(II)酸カリウム40gを温水60mlに溶かし、
水浴上でかき混ぜながら濃硝酸64mlを滴下する。
これを1日ほど放置したあと炭酸ナトリウム水溶液で中和して煮沸し、
濾過して得られた赤色溶液を加熱濃縮する。
これに同量のエタノールを加えて生じた硝酸カリウムの沈殿を濾別し、
濾液を煮沸してエタノールを追い出してさらに濃縮する。
これを放冷すると目的物の暗赤色結晶が析出する。
僕がこの4分の1の規模でやったところ収率は41%でした。
ただし再結晶してないので純度は低い(汗
【問題4】アルギニンを含むアミノ酸・タンパク質の検出法を書け。
アルギニンは高校範囲外なので、まあおまけ的問題(^^;
なぜこんなもん載せるのかというと、偶然この反応を見つけてしまったから(笑)
【解答1】坂口反応
(意外性:★★★★★ 危険性:★★★)
なんかわからんが、犬に話したとき犬がやたらウケてた。
そんなことは置いといて、どんな反応なのかというと、
試料溶液に水酸化ナトリウム水溶液を加えてアルカリ性にした後、
1-ナフトールを加え、さらに次亜臭素酸ナトリウムNaBrOまたは
次亜塩素酸ナトリウムNaClOを加えると赤色を呈するというもの。
名前の由来はもちろん発見者の名前(^^;
坂口昌洋という方が1925年に発見したのだとか。
【問題5】トリプトファンを含むアミノ酸・タンパク質の検出法を書け。
トリプトファンも一応高校範囲外のアミノ酸…
もう完全に余談の世界に入っていますな(笑)
掲載理由は坂口反応と一緒(笑)
【解答1】ホプキンスコール反応
(意外性:★★★★★ 危険性:★★★)
ホプキンス氏とコール氏が見つけたからこの名前。単純ですな(笑)
さて、その内容はと言うと…
グリオキシル酸CHO-COOHまたは古くなった氷酢酸(グリオキシル酸が含まれている)を
試料溶液に加え、これに濃硫酸を静かに加えると、
濃硫酸と試料溶液との間に紫色の環ができ、緑色の蛍光を放つ反応である。
と言っても見たことあるわけじゃないけど…(^^;;
ちなみに、アダムキーウィッツ反応という別名もアリ。
【総評】
受験で使えそうなのアプデルハルデンとミロン、ニトロプルシドぐらい…
最後は余談の世界でした(爆)
でもミロンとニトロプルシドは袁惨の持ってる高校用参考書に何故か載っているとか…(謎)
まあ、ここまで露骨な問題が出るのは稀でしょうが、
ペプチドの構造決定の問題などでさりげなく使ってみては(笑)
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